連帯保証人になる義務

会社役員は必ずその勤務する会社の連帯保証人になる義務があるのでしょうか？会社から連帯保証人になるよう依頼されたら、確かに断りにくい立場のときもあるのは事実ですが、リスクがあることも事実。

Q 会社役員は連帯保証人になる必要あり？

学校を卒業してから就職し、数十年経ちました。その会社から役員にならないかと誘われ、とてもうれしかったのですが、役員になる条件として会社の債務（借金など）の連帯保証人になる必要があるといわれました。会社役員になるためには、必ず会社の連帯保証人になる必要があるのでしょうか？

A 会社役員が連帯保証人になるとは限らない

なぜ連帯保証人を求めるのか？

すでに融資を受けている場合は契約が締結していると思われますので、過去に締結した契約に対して連帯保証人になることは考えがたいのですが、もしかしたら、連帯保証人の人数が決まっていて、誰か他の人を連帯保証人から外すために、あなたが連帯保証人になることを望んでいるのかもしれません。

次に考えられるのが、会社が新規に融資を受けるケースです。あなた以外にも何人か連帯保証人の候補、または確定の人がいて、あなたのそのうちのひとりとして必要なのかもしれません。

もうひとつ考えられるのが、会社の規定、または暗黙のルールとして、役員は全員連帯保証人になると決まりごとがあるのかもしれません。

連帯保証人になる必要はない

法律上は、会社役員が必ずしも連帯保証人にならなければならないという決まりはありません。実際には金融機関が会社へ融資をする際（会社が金融機関から借金する場合）、その会社の社長やオーナー、および会社役員に対して連帯保証人を立てることを条件としているケースが多くあります。しかしながら、あなたが連帯保証人になるか否かについては、あなた自身の意思で決めることになりますので、会社役員だからといって会社の連帯保証人にならなければならないということではありません。

ただし今回のケースは会社側が会社役員になるための条件として提示しているわけですから、法的に問題があるか否かは別にして、連帯保証人を受け入れて役員になるか？連帯保証人を拒否して役員の座を退くか？のどちらかになると思います。冷たい言い方かもしれませんが、選択はあなた自身が決めることです。

なお言うまでもありませんが、連帯保証人になった場合、会社が抱えた負債の責任を負うことになりますので、万一の場合、あなた自身の個人資産や財産を会社負債の抵当として失う可能性があります。

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