アドオン方式と実質年利が同じだと思っていた
アドオン方式と実質年利の利息額は全然ちがう。金利と書かれた利息の数値だけみてはいけない。たった2%が10%を超える利息に変化する恐怖。利息を払いすぎていませんか?
Q 金利の表示がアドオン方式と気が付かなかった
ローンを組んで借金するときに金利だけを見ていて、実質年利だと思っていたら、その数字がアドオン方式であることに気が付きませんでした。アドオン方式の場合、過払い金が発生することが多いと聞きますが、実際にはどうなのでしょうか?
A 実質年利の表記が義務づけられています
アドオン方式とは
借金の返済額は借りたお金(元本)に金利を掛けた利息分と元本とを合わせた金額になります。実質年利は借金の残高に対して1年間に生じる利息の割合ですから、最初に借りたお金から月々の返済などで元金が減ると、その分利息の額も減っていきます。ところがアドオン方式ではお金を借りてから返済終了までの期間に利率を掛けることは同じでも、常に最初に借りたお金に対して利息を計算します。これにより毎月支払いをして元本(借金の残高)が減っても利息の額が減りません。この結果、アドオン方式で計算された借金返済の総額は、実質年率で計算された借金の総額よりもかなり高くなります。
アドオン方式には共通した時間の基準が無い
もうひとつ気をつけて欲しいことは、アドオン方式の利息が実質年利のように、年利とは限らないことです。月利かもしれないし、支払い回数に対する利息(1回の支払いごとに手数料が掛かるような形)かもしれません。アドオン方式で記載されているものは実質年利もあわせて書き示されているはずなので、アドオン方式の金利だけに惑わされないようにしましょう。
まとめますと、アドオン方式は借金の元金が月々の支払いで減ることを前提としていない金利で、実質年率は、月々の支払いなどで元金が減ることを前提に計算された金利です。これにより利息制限法の上限を超えていた場合、過払い金が発生している可能性もありますね。(詳細は個人で過払い金請求するには?を参照して下さい。)
アドオン方式は禁止されているか?
実質年利の表記が義務づけられています。アドオン方式だけによる金利表示は禁止されていますので、アドオン方式が表記されている場合は、必ず実質年利が併記されているはずです。もし借用書などに金利としてしか書いていなかったら、念のため、契約前に確認したほうが良いですよ。アドオン方式で金利2%ぐらいの表示でも、実質年利は10%超えますから。
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